保存的治療(PSTRエクササイズによる手術の回避・延期)

  1. 1.初期の場合
  2. 新しいリハビリである「PSTRエクササイズ」により症状を改善させ手術を回避します。
  3. 2.疼痛の強い場合や他の病院で手術を勧められた後初診された場合
  4. 初診時に「大谷内・林テスト」を行うことで手術回避が可能かどうかを診断します。可能なら「PSTRエクササイズ」を開始して手術の回避・延期に努めます。
  5. 手術と言われレントゲンで関節裂隙(関節の隙間;軟骨部分)がなくなっていてもPSTRエクササイズ(自宅でのホームエクササイズ)で下記の症状を自分で改善させることができます。
    • 【股関節痛がある方】
      • ① 立ち上がりで痛む。
      • ② 歩き出しの一歩が痛む。
      • ③ 股関節周囲が重だるくなる。
        (特に太ももの前面)
      • ④ 膝が上がりにくく、階段が上りにくい。
      • ⑤ 上向きで寝て両膝を抱え込んだ時、膝頭
        が胸につかない。
      • ⑥ 足を横に広げにくい。
    • 補助器の使用例
  6. <大谷内・林テストに使用したペア体操について>
    初診時に手術回避が可能か不可能かを鑑別するテストとして大谷内・林テストに使用したペア体操を毎日のエクササイズとして行うと症状の改善が早くなることがわかってきました。
    よって、自宅で一人で行えるように股関節ペア体操補助器(上記右図)を開発しました。
    今後、膝関節ペア体操補助器を開発する予定です。
  7. ★治療は自宅リハビリが中心で原則として1回/2週間通院によるリハビリ指導(遠方の場合は調整します。)を初診から6ヵ月後まで行います。その後は1回/6ヵ月 担当医による外来でのレントゲンを含めた経過観察を行います。
  8. 3.「PSTRエクササイズ」でも改善しない真の難治例
    (「関節面からの痛み」の場合や「関節外の軟部組織からの痛み」でも長期間放置され可動域制限が強い場合)
  9. ★手術の対象になります。手術を行う場合でも術前に「PSTRエクササイズ」により腰椎・骨盤・股関節・膝関節・足関節(アキレス腱短縮)のアラインメント不良・関節可動域制限の調整を行うことでよりよい予後(術後の早期の社会復帰・早期の杖なし歩行)を追求します。
  10. 手術を検討せねばならないような股関節可動域制限が強い場合は、放置されると腰仙関節障害による腰痛が出現します。よって、腰痛が出現する前に股関節手術を受ける方が術後のよりよい症状改善につながります。「手術を受けたけれど痛みが続いてあまり歩けません。」といって当科を初診される例ではこの腰仙関節障害による腰痛が残っているケースを経験しています。
  11. ★若年者(45歳以下)で「関節外の軟部組織からの痛み」や「関節唇断裂の痛み」であってもPSTRエクササイズで改善しない場合は、まれに寛骨臼回転骨切り術を検討する時があります。
    <術後リハビリ>手術により歩くことができるようになっても退院後も痛みが続くことがあります。この痛みに「PSTRエクササイズ」を行ったところ多くの例で痛みが改善することがわかってきました。今後、術後リハビリのシステムを確立していきます。
  12. 術前・術後リハビリについて
  13. 4.リハビリの継続について
  14. 当病院リハビリ科で指導を受けた後、「膝痛・股関節痛を自分で治す」ことを目標に自宅でのホームエクササイズで治療を継続します。
  15. ★PSTRエクササイズの治療成績
  16. OARSI2015(世界変形性関節症会議)(2015.4.30〜5.3、於:米国、シアトル)で「PSTRエクササイズ」の臨床成績を発表しました。
  17. 英文抄録  日本語訳
  18. 第43回日本股関節学会(2016.11.5.)で中等度〜重度の変形性股関節症患者へのPSTRエクササイズ(ゆうきプログラム)の成績を発表しました。
  19. 成績内容