初診時の大谷内・林テスト

  1. 「関節面からの痛み」と「関節外の軟部組織(主に靭帯)からの痛み」を鑑別するために初診時に下記の順番で大谷内・林テストを行います。
  2. 1:骨盤調整による骨盤アライメント不良とみかけ上の脚長差の調整
  3. 股関節痛の発生メカニズム
  4. 骨盤前傾と見かけ上の脚長差を調整します。大転子の高い方を上にして側臥位になります。上の下肢を斜め前方45°に出し足を床につけます。上になっている肩を足が浮かない程度に後方に倒しこの姿勢を180秒間保ちます。
    (The 2015 OARSI World Congress on Osteoarthritis(世界変形性関節症会議) ,於:シアトル, ワシントン州, 米国; 4月30日- 5月3日, 2015)
  5. ★場合により大転子・小転子のアライメント調整を行うことがあります。
  6. 2:「関節腔拡大法(ペア体操)」・「8の字ゆらし」による「関節外の軟部組織(主に靭帯)からの痛み」の除去
  7. 60歳、女性,右股関節:進行期,JOAスコア 49点
  8. 右股関節:進行期 JOAスコア49点
  9. 当科初診時、夜間の寝返り痛がありました。
  10. 大谷内・林テスト前:可動域制限のため外転30°・開排50°で痛みがでました。
  11. 大谷内・林テスト(関節腔拡大法:ペア体操):5秒/回、10回/セット
  12. 関節周囲靭帯の柔軟性を高める。
  13. 大谷内・林テスト:8の字ゆらし(横・逆横各15回/セット)
  14. 関節周囲靭帯の柔軟性を高める。
  15. 大谷内・林テスト:8の字ゆらし(縦・逆縦各15回/セット)
  16. 関節周囲靭帯の柔軟性を高める。
  17. 大谷内・林テスト後:痛みの訴えなく外転正常域・開排80°まで改善
  18. 大谷内・林テスト後ベットから立ち上がり廊下を歩く。
    立ち上がり・歩きだしの痛みがなくなりました。
  19. 大谷内・林テストにより股関節痛が軽減する場合は、「関節外の軟部組織(主に靭帯)からの痛み」と考え手術回避を目指してPSTRエクササイズを行います。PSTRエクササイズでは筋力間バランス法が加わります。
    (「股関節痛の94%に効いた 奇跡の自力療法」著者 大谷内輝夫、マキノ出版)
    大谷内・林テストにより股関節痛が軽減しない場合は、「関節面からの痛み」と「関節外の軟部組織(主に靭帯)からの痛み」であっても長期間鎮痛剤投与のみで放置され股関節が硬くなり可動域制限が強くなり過ぎている例があります。両者ともに手術を検討します。